加藤けんいち日記

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杏の花が咲きました。
すっかり間が空いてしまいました。夜遅くまで様々な打ち合わせや会合になるケースが多く、おまけに花粉症でしょうか、体調もいまひとつすっきしりしない為、家に戻るとすぐアタマの電源が切れてしまう日々でした。パワーズ第2号の執筆と校正も数日間続きました。
 先週の市議会常任委員会から、昨日の本会議での予算審議報告に至るまで、様々な情報が耳に入り、一喜一憂でした。
 予算特別委員会では、お城通り再開発に対する2億円の事業補助費の執行と、国際医療福祉大への5年間3億円の補助金執行に市議会議員からもクレームが集中、小田原市議会史上初めてといわれる、付帯条件付予算承認という形になりました。医療大への補助金は、小田原医師会との調整がつけば執行しても良いという、文字通りの条件となりましたが、お城通りの2億円については、市民に十分な説明機会を持つこと、との委員長報告にとどまった模様。これについては、医療大と同様に条件化すべきだとの市議からの意見も複数出されたようですが、計画の早期実現を目指す推進派市議からの意見で押し切られた形のようですね。
 結果的には物足りないものになってしまいましたが、議会もこれまでの慣習を破り、市民の声を反映した運営や審議に少しずつ変容を遂げていることは間違いありません。これは素晴らしいことです。賛否両論戦わせ、誰がどんな意見を持ち何を考えているかを市民に明らかにすべきです。そうして初めて、次の選挙で市民は正しい判断が出来る。
 城山のマンションは、市民の強烈な意向を受け建設予定地の買取を目指す小田原市と、未実現利益や期間中の経費回収も含め高額の売値を提示している開発業者との、条件交渉の局面に入っているようです。しかし、実勢価格(坪40万円前後)という市の考えと、坪100万円以上をもくろむ業者との折り合いはかなり困難のようで、市は厳しい状況に追い込まれています。付近住民らは、買取への協力(住民によるトラスト運動)も覚悟、市の決断をバックアップしています。いずれにしても、交渉がうまくいったとして、7〜8億という金額での買取をせざるを得ないのではないでしょうか。
 業者側の言い分として、「小田原市はお城の隣に100mタワーを建てようとしているじゃないか。自分たちは良くて、なぜ我々の50mは認められないのか?筋が通らない。」という理屈があるとも聞いています。もっともです。
 早い段階で景観や土地利用の長期計画とビジョンが明確に定められていれば、こんなことにはならなかった。たくさんの市民が貴重な時間を費やして抵抗し、それでも何億円もの代償を市民全体で支払うことになってしまう。都市デザインに無策で来たことのツケが、今まさに噴出している、そんな気がします。
 (27日日曜日の午後、TBSテレビ「噂の東京マガジン」で、小田原の景観を脅かすマンションとタワービルについてのレポートが放映されます。「あのねのね」の清水国明さんがレポーターです。どのような報道のされ方になるか、ぜひご覧下さい。)

 ところで、23日は、合間をぬって龍村仁監督の「ガイアシンフォニー第1番」という映画を観に行きました。10年以上前に観ていますが、印象に残るシーンや出演者の言葉が、10年前とは違うことに、われながらびっくりしました。前編を通じて改めて突きつけられたのは、小ざかしい人間世界に首を突っ込んでウンウン唸っているだけでは、問題の真の解決策を手に入れることはできないということ。地球生命体のひとつの現れである人間。その大いなる運行と調和に立ち戻って現状を眺める時間を、意識して持つことが大切なのだということ。

 我が家の庭で、アンズの花が咲きました。今中学一年の娘が生まれたときに、妻と二人で選んで買った小さな苗木が、今は2階の窓からも手が届くくらいに大きく育ち、今年はたくさんの花芽をつけています。この花を見ているだけで、大切なものに立ち帰ることができる。
 明日は、東京で講演をして参ります。話すことを楽しみたいと思います。花粉症が治まっていてくれることを祈りましょう。
| - | 22:19 | comments(0) | trackbacks(1) |
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国際医療福祉大学
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| 国際医療福祉大学---大学情報局 | 2005/05/15 2:24 AM |
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