先週をもって、市議会3月定例会の前半が終了。3月補正予算や条例案などの上程議案が各常任委員会で審査され、2月27日の本会議にて全て全会一致で承認を頂きました。27日・28日は、5つの会派からの代表質問と、1名の個人質問。代表質問は、新年度の施政方針に対する質疑となるため、幅広い分野に質問が分散する傾向があり、今回も比較的淡々とした質疑に。より突っ込んだ議論は28日午後から始まった予算特別委員会で行われることになります。最終日の3月23日まで、断続的に審議が続きます。
この間、新型コロナウィルスへの対応で大きな動きが続きました。26日には不要不急のイベントや催しの自粛を要請する政府発表。続いて27日夜には全国すべての小中高校等の春休みまでの休校を要請する首相発表、これには驚きました。翌朝、直ちに執行部を招集し、教育委員会の見解を踏まえ、市としての方針を決定。休校実施にまつわる様々な確認と調整の作業が、本会議の時間帯と重なったため、教育長は本会議を欠席して対応。午後3時には、市教委としての方針を発表しました。 しました。 (詳細はこちら)
本日(2日)より25日まで休校とし、卒業式と修了式を25日に集約、放課後児童クラブは長期休業時と同じく8時から夕方6時半まで実施など、各関係者の協力を仰いで何とか対応策を固め、実施に移します。しかし、こうした子どもたちのいのちを守る取り組みの一方、保護者が仕事を休まざるを得ないことに伴う各種の問題が大きく、このことに対する国の施策がまだ不明瞭であり、今後の重要課題となるでしょう。ともあれ、各レベルでの感染対策を引き続きしっかり行うことが、今は何より重要。
そんな中、「かまぼこ通り活性化協議会」の田代さん・小西さんから「感染予防には梅酢が抜群に効く。小田原名産でもあり、この際活用してはどうか」とのご提案。また、「デザインこねこ」の長嶺さんからは、お店や事業所などで使える「営業中・対策中」のポスターデザインをご提供頂きました(市HPにて紹介中)。民間の皆さんからのそうしたご協力は、とてもありがたいことです。
そんな中、26日午後、国立印刷局小田原工場の安木工場長が来室され、小田原城をモチーフとしたポストカード状の印刷物をご寄付頂きました。お持ちいただいたのは、紙幣にも用いられている、超微細な線を金属の版面に掘り込み風景や人物を描く、印刷局が誇る技術を用いて描かれ印刷された「小田原城」。正確なデザイン、細かな線の密度によって陰影を表現する技法などが、一枚の絵に凝縮されています。彫り込んだ線の溝にインクが入り、圧力で印刷するため、触ると線の部分が盛り上がっていることがわかります。その出来栄えの素晴らしさには唸らされました。
国立印刷局小田原工場は、日本銀行が発行する紙幣の印刷における国内の有力拠点であり、流通する紙幣の半分近くは小田原で印刷されたものと言われています。酒匂川の伏流水を取水、その水を使っての抄紙〜製紙〜印刷までの一貫ラインを持っている、実に貴重な工場なのです。端正かつ細密に表現された小田原城の絵を拝見、あらためて小田原に「印刷局」が立地していることを誇らしく感じました。