加藤けんいち日記

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山形県置賜地方を視察(下)

 23 日も一日かけて、置賜地方での様々な実践現場をお訪ねしました。

 

 まず、長井市で約 20 年に渡り取り組まれてきた生ごみリサイクルによる地域内循環の仕組みである「レインボープラン」の「コンポストセンター」(生ごみの堆肥化施設)へ。平成 26 年に設立され、 NPO ・協同組合・企業・任意団体等が連携して、置賜の地域資源を活かした地域自給や、自然環境と共生する農や食の構築などを通じて置賜自給圏の実現を目指す「一般社団法人 置賜自給圏推進機構」の常務理事である江口忠博さんにご案内頂きました。この施設には、市長就任前にこの地を訪れた際に、「レインボープラン」を立ち上げた農業者の菅野芳秀さんにご案内頂いたことがあり、 16 〜 7 年ぶりの再訪です。「レインボープラン」は、長井市の一般家庭から出る生ごみを収集し、このセンターで籾殻と混ぜて堆肥化し、それを地域の農業で肥料として活用、そこで栽培された野菜や米が再び家庭の食卓に上る、という見事な地域内循環を、国内では初めて成功させた画期的な取り組み。稼働が 20 年を越えてきた設備はさすがに傷みが進んでおり、今後どのように更新するかが課題とのことですが、地域内循環としてしっかり定着している様子に、改めて感服いたしました。

 

 そこから、菅野芳秀さんの圃場へ。広大な面積の水稲栽培と、約 800 羽の自然養鶏を営む菅野さんは、地域自給圏の概念をいち早く提唱され、推進機構の代表理事を務められており、私も市長就任前から折に触れて学ばせて頂いているお方。この日も、アジアからの研修生への講義が予定されているなど、その視野と影響力はアジアに及んでいます。「地域自給圏」の時代的意義や課題について意見交換をさせて頂くとともに、今後も交流と相互研鑽を進めていくことを確認。
 
 次いで、圏域の最北部に位置する白鷹町へ。まずは竣工したばかりの白鷹町庁舎に佐藤町長をお訪ねしました。広大な森林を持つ同町の材をふんだんに活用した新庁舎は、 20 儚僂らいの太い構造材の骨組みがそのまま見える造りとなっており、町民センターや図書館なども一体的に設けられた見事なものでした。設計者が、小田原の新しい市民ホールの設計者である環境デザイン研究所であると伺い、納得。
 
 町内では、日本遺産にも認定されている名産の「紅花(べにばな)」の圃場へ。町議会議長である今野さんが、長年にわたり丹精し育ててきた圃場では、地元の障がい者施設の皆さんが摘み取り作業の真っ最中。摘み取られた花は複数の工程を経て見事な紅色に発色し、口紅や頬紅用に、あるいは皇室や神宮などで用いる着物の染料に用いられます。今野さんの作業場で、乾燥させて保存するための紅餅づくりを手伝わせて頂き、帰りには紅花の大きな花束を頂きました。現在、市長室に飾っています。
 
 同町内にある最上川沿いの、国内最大と言われるアユの簗場(やなば)などを見た後、置賜地域の東南に位置する高畠町へ。ラフランスやデラウェアなどをはじめとする果物の栽培、そして有機農業の先進地として有名な町。町内には食品加工業の事業場などが多数立地しており、置賜の豊かな大地の恵みが地域の暮らしと経済を支えています。この地で長く農業を営み、現在は自給圏推進機構の代表理事でもある渡部務さんのご自宅を訪ね、当地の有機農業の歴史、自給圏の取り組みの今後などについてお話を伺いました。ご自宅の目の前には見渡す限りの田園が拡がり、正面には飯豊から吾妻にかけての山並み、東西には置賜を囲む丘陵が望まれ、まさに大地の恵みの只中にあることを感じます。最後に、高畠町庁舎に寒河江町長をお訪ねし、町の取り組みや今後の交流に向けた意見交換をさせて頂きました。

 

 限られた紙幅では紹介しきれない、人と自然の恵みに触れた濃密な学びと交流の 2 日間でした。小田原を含む県西地域の将来像に、今回の出会いと学びをどう生かしていくか。置賜の皆さんとの交流を続けながら、小田原でも様々な皆さんと意見を交わし、持続可能な地域の姿に繋げていきたいと思います。

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