加藤けんいち日記

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三重へ森づくり視察

  小田原で今後本格的に進めていくことになる「森づくり」への学びの一助とするため、7日、三重県紀北町と松阪市を訪ねました。元々、小田原市域にある各地域財産区の所有山林を管理する「小田原市外二ヶ市町組合」の隔年実施の視察先として、松阪市にある松阪飯南森林組合を訪問する予定となっており、同組合長として参加することにしていましたが、せっかく三重まで足を延ばすので、組合の皆さんよりも先乗りし、国内の民間林業者の草分けである「速水林業」も視察をさせてもらったものです。

 

  6日、湯河原で開催されていた「西湘地域まちづくり懇談会」を中座、そこから一気に三重へ。深夜に松阪に到着、翌朝7時過ぎに出発して9時前には紀北町にある速水林業へ到着しました。小田原市の「森林・林業・木材産業再生基本計画」の策定や、「いこいの森」での地場産材利用のバンガロー建設など、本市の取り組みにおいて何度もお世話になってきた、速水林業代表の速水亨さんに、午前中みっちりと林内をご案内頂きました。

 

  江戸時代に創業、経営面積は約1070haと広大な山林を経営される速水林業の最大の特徴は、自然との共生・地域との共生を理念に、環境的に豊かで美しい森林を育ててきたことです。山林の8割近くが人工林、それ以外が広葉樹林と生態保護林となっています。人工林というと、スギやヒノキが密植され、林内は暗く、下草が生えないので土壌が流出しやすい森、というイメージがありますが、速水さんの森は全く異なりました。早期に枝打ちを済ませた木々は真っすぐに育ち、林内の地面まで光が入るように間伐されており、林床には在来の広葉樹やシダなどが萌芽し緑に覆われ、腐植土が堆積するため土壌の保水力はたいへん高く、多様な生き物の住処となっています。とにかく、明るい。歩いていて、気持ちが良い。健やかな環境で、十分な光を浴びて伸び伸びと育った木々は、切断面を見れば年輪の偏りがほとんどなく、見事な同心円となっており、材としての価値も高く、市場では高値で取引されています。

 

  こうした森づくりを、きちんとした管理指針の下に継続し、環境的価値を持続的に確保していくことにも繋がっているのが、国際的な森林認証制度であるFSC認証。我が国の森林では第1号の認定を取得され、国内の山林経営の模範となっており、速水さんご自身も日本林業経営者協会の会長などを歴任されてきました。約3時間、林内をご案内いただきながら、大所高所からの環境共生型森づくりへの理論的なお考えや林業経営のスケールだけでなく、一本一本の木、小さな生き物、芽を吹いた植物など、森の中のあらゆるいのちへの細やかな視線や気遣い、さらにこの森を共に育て管理しているスタッフの育成や働き方、さらには同業他社の若手世代への育成に至るまで、考え抜かれた上の実践の徹底ぶりに、感銘を覚えました。学ぶところ、そして今後の小田原への取り組みについても、たくさんの示唆を頂きました。

 

  午後、松阪へ。この日の朝小田原を出発し現地入りしていた組合の皆さんと合流、松阪飯南森林組合の事務所および作業ヤード(土場)を訪問。2時間にわたり、多岐にわたる組合活動の全容についてのレクチャーを受けた後、土場を視察。広大なヤードには様々な口径の材が所狭しと並べられ、巨大な選別機の稼働状況や、乾燥施設などを拝見。一方で、林業経営者の減少や担い手の高齢化、組合職員確保のご苦労など、様々な課題も伺いました。三重県最大の森林組合であり、小田原は規模などから比べるべくもありませんが、今後の組合運営や林業経営全般に渡り、ご指導いただきたいとお願いしました。

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