加藤けんいち日記

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横田七郎作品のご寄贈に感謝状

  2 日夜、浪江からの帰途に北茨城で宿を取り、 3 日の朝 6 時過ぎに出発して帰庁。市役所にて、小田原が誇る彫刻家、故・横田七郎氏の遺した作品をご寄贈いただいた、ご子息である横田八郎さん(元小田原市議会議員)に、感謝状をお渡しし、作品や故人の思い出などを巡り懇談をさせて頂きました。

 

  2000 年に 94 歳で亡くなられた七郎氏は、その生涯にわたる制作活動を通じて、木彫、版画、素描など数多くの作品を遺しました。自ら作った何種類もの鑿(のみ)を巧みに使い、出世作となった「メザシ」をはじめ、様々な生き物、野菜や果物、そして人物などを、精緻な写実を踏まえながらも味わいと温もりのある意匠で彫り出し、木彫の分野での地位を確立されました。アジアの歴訪からのモチーフも多く、仏像など宗教的なテーマもあり、また象形文字をテーマとした作品も多数あります。今回は、七郎氏が制作に打ち込んだアトリエに遺されていた、数多くの彫刻・版画・素描などの作品と、版木類、さらにはオリジナルの彫刻刀などの道具類も合わせ、ほぼすべての遺作を小田原市にご寄贈頂いたものです。

 

  感謝状贈呈式の会場には、そのうち特徴的な 2 つの作品が並べられました。ひとつは、象形文字を彫り出した「日月」。その作品名の通り、「日」と「月」の象形文字を重ねるように、クスノキから彫り出した木彫作品。もうひとつは、「 五つと三つ 」。まだ 5 歳であった八郎さんと、 3 歳だった妹の法子さんが、父親の座布団に二人で仲良く座っている姿が、やはりクスノキの一木から彫り出されています。七郎さんから「動くなよ」と言われ、何時間も座らされた思い出を、八郎さんは懐かし気に語ってくださいました。間近に作品を眺めれば、鑿だけで兄妹の特徴を見事に捉え、写実的でありながら微笑ましい姿に彫り出された技術の高さと、家族への愛情が伝わってきます。

 

  今回、七郎氏の貴重な作品群をお預かりしたことを受け、作品の多くが木であることから、まずはその収蔵環境の管理に万全を期す必要があります。現在、小田原市では芸術作品専用の収蔵施設がほぼ満杯のため、当面は既存の公共施設内の空間を工夫して受け入れを行っている状態。十分注意して、適切な状態で保管していきます。その上で、この貴重な作品群をできるだけ多くの皆さんにご覧いただくべく、企画展なども計画中。早い段階で、松永記念館などで実現ができるよう、準備を進めていきます。

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